第112章-炎のドレス

ベラドンナは部屋の中を歩き回り、またしても扉へと視線を走らせた。お針子はもう戻っているはずだった。いや、正確には三十分ほど前には戻っているはずだったのだ。待っているあいだにレディ・ケストラが彼女の髪を整えはじめ、今ではそれもすっかり終わっている。それなのに、お針子はまだ戻ってこない。

「落ち着いて。きっと何も問題はないわ。たぶん、ドレスをもっと華やかに見せるための最後の仕上げをしているだけよ」

レディ・ケストラは微笑みかけながら彼女を化粧椅子へと導き、座らせた。そして仕上がった髪型を眺める。

低い位置でまとめられたシニヨンは見事で、頭の両側にはゆるく巻かれた編み込みがあり、耳元にやわらか...

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