第158章-尊敬に値する

ベラドンナは、母親にどれほど血に慣らされていようとも、血を好むような人間では一度もなかった。

おそらく、あの色を嫌うようになった理由も、そこにあるのだろう。

目の色と合わず、見ていると目が痛くなるから嫌いなのだと、彼女はよく自分に言い聞かせていた。だが、もしそれだけではなかったとしたら? もしその色が、母親に血を流させられた数々の記憶を呼び起こしていたのだとしたら? もし心のどこかであの色を嫌悪しているのが、乗り越えたはずだと信じたい記憶を刺激されるからだったとしたら?

もし――。

そんなこと、これまで考えたこともなかった。だが、あまりに多くの血を拭い、その金属めいた匂いが鼻の奥と舌に...

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