第239話今となっては見知らぬ人

二、三段、階段を下りたところで、ひとりの衛兵が駆け寄ってきて、ナクンリバーが魔女の襲撃を受けたという報せをエリに伝えた。

「やつはあちこちを火の海にしたのです!」衛兵は息を切らして叫んだ。「もう少しで村長たちまで殺されるところでした!」

その報せに、エリはわずかに気を張ったように見えた。ベラドンナは、彼がいつものように白いオーラを持つ者の仕業だと決めつけ、この件を口実に報告を聞きに向かうのだろうと思っていた。

だが、意外だった。

エリはその報告をまるで大したことでもないかのように振り払い、逆に別の使いを命じて衛兵を下がらせたのだ。

それは妙だった。

それに、その報せがあまりにも早く...

ログインして続きを読む