第2章-まだまだあります

ベラドンナは、彼が人々を「自分の民」と呼んだのは、自分が三日間意識を失っているあいだに王座を奪ったからだと思っていた。だが、もともと王だったのが彼のほうで、エリこそが彼から玉座を奪ったのだと知るのは、まったく予想外だった。

エリはしきたりを重んじる男だ。もしそれに背いたのだとすれば、そこには必ず理由があったはずだ。しかも、よほど筋の通った理由が。アラリスが民衆に語った話など、ベラドンナには到底信じられなかった。本人も、そこにいくらか脚色を加えたと言っていたのだ。

苛立ちのまま、ベラドンナは頭に手をやった。頭皮の表面は、以前のようになめらかではない。伸び始めた髪の尖った感触が、掌をちくりと刺...

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