第67話ドロー・クローザー

ベラドンナの脳裏には、笑みを浮かべて絵を描くエリの姿が見えていた。次の瞬間には、彼が自分に本を読んでくれている声が聞こえた。だがその記憶はほどけるように薄れ、代わって浮かび上がったのは、ナクンリバーの村でそうしてくれたように、アラリスが自分を救う光景だった。

それから、ひとつの部屋のイメージが彼女の心に形を成した。開いていた扉がばたんと閉まり、窓も同じように閉ざされ、声という声は遠のいていった。

彼女ははっと目を見開き、水を吐き出すように咳きこんだ。体の上を水が洗うように流れ、そして引いていくのがわかる。アラリスが火の玉を手に、彼女を見下ろしていた。胸は激しく上下し、その顔にはありありと不...

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