24-落ち着かない気持ち

口づけは、ほんの一瞬で終わった。

彼はすぐに彼女から身を引いた。

そのあと、アニヤは言葉を発することができなかった。舌がひどく重くなり、もう何ひとつ口にできそうになかった。心臓は激しく脈打ち、その感覚がまたしても血管の奥へと広がっていく。彼女の手は、急に何もかもに敏感になってしまった首筋へと滑っていった。

この噛み痕には、何かおかしなところがあった。治りは異様なほど早かったのに、傷痕は少しも薄れていく気配を見せない。だが、それだけではない。その印には、奇妙な感覚までもが結びついているようだった。

その奇妙な感覚は、イクルスと繋がっていた。彼が彼女にこの印をつけたのだ。彼は彼女に何かをし...

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