70-冒険好きなアニヤ

いや、違う。イグナスに誓って、違う。

母は邪悪だった。他人の不幸を心から愉しむような女だった。

だが、自分は違う。こんなことをするのは、ただ息子のため、そして自分自身のためだ。

もっと確実で、しかも誰も傷つけずに済む別の方法があるのなら、そちらを選んでいた。ここまで大きなものが懸かっていなければ、そもそもこんなことはしていない。

母のようになりつつあるわけではない。ただ、現実を見ているだけだ。

アニヤは、自分がどう見てもこの場では悪人に映ることをよくわかっていた。だが違う。まして、望んだライカンを手に入れたいがために、自分と息子の命を犠牲にするほど愚かでもなかった。

人生の一歩一歩...

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