74-「まあ、あなたは苦しむことができます。」

「いや!」彼女は口走った。視線には、彼に向けられた怒りが満ちている。「やめて、触らないで。あなたに触れられたくない。私を殺そうとした男の手で、快楽なんて得るつもりはないわ」

彼の顔に傷ついたような色が一瞬だけ浮かんだ。けれど彼女は、そんなものを信じる気にはなれなかった。彼はあまりにも人を操る。信用できるはずがない。ぶっきらぼうな言葉と無神経な態度に同情などできないし、彼自身にも同情なんてできない。どうせ傷ついてなんかいない。イグナスに誓って、彼女は彼が憎かった。

「それに、城の中を歩き回れるような格好でもないし。これじゃ裸同然よ」

彼女の指が二本、ぬめるように割れ目へ潜り込む。身体がびく...

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