88-絶望は愚かさ

彼らは人混みの中で一時間ほど、輪に混じって踊り、歌い、はしゃいで過ごした。アニヤが本当は何者なのかを誰も知らないからこそ、誰かと連れ立つことはたやすかった。

やがて、遊びは切り上げて食べ物を探さねばならなくなった。

エルドリックが「俺が探してくる」と買い出しを申し出た。オアナも「アニヤとちょっと女同士の用事を済ませないと」と口実を作り、それぞれ別れることになった。

その口実の本当の理由は、オアナがアニヤを、自分なら助けになれるはずだと思う魔女のところへ連れて行くためだった。エルドリックには知られたくなかった。エルドリックとイクルスは折り合いが悪いとはいえ、もしイクルスが今もガンマで、祭の...

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