51章-毒のような運

「あなたのその状態では、あなたと一緒にいるたび、わたしは命を賭けているようなものよ。本気で助けてほしいというのなら、何も知らされないままにはしないで」

ラケルの視線は、自分の膝の上に置いた手へと落ちた。涙は頬を伝って止まることなく流れ、制服の布にぽたりぽたりと吸い込まれて、濡れた染みを残していく。

「ああ……わかったわ」

ベラドンナはため息をつき、扉の取っ手を押さえた。

そのときラケルが何かを言った。だが声はあまりにもか細く、ベラドンナには聞き取れなかったし、そのもつれた言葉の意味もわからなかった。

彼女は取っ手から手を離し、ラケルのほうへ一歩近づく。

「何て言ったの?」

「娘を...

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