第62話狂った村人

「ラベンダーの香油でございます、奥様」

別の女がそう言って、丁寧に包んだ贈り物を嬉々として彼女の手に押し込んだ。こちらを見返す顔は、目尻に刻まれた皺が豊かな幸福でちらちらと輝いているようで、口元には大きな笑みが広がっている。そして、自分がベラドンナの関心を独り占めできていると気づいた途端、その笑みはさらに大きくなった。

ベラドンナの手の中で、彼女の指先がわずかに震えだす。

「きっとお気に召しますよ、奥様」

「ありがとう」ベラドンナは感謝を込めて微笑み返し、贈り物を受け取ると包みへ視線を落とした。

だが、その瞬間、別のものが彼女の注意をさらった。

女の皺だらけの左手首に、刺青があった...

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