第8章
白い天井、眩しい蛍光灯、そしてあの嗅ぎ慣れた消毒液の匂い。
目を開けた瞬間、私はまだシリア国境の医療センターにいるのだと思った。
「里奈! やっと目が覚めたのね!」
と、見知らぬ女性の泣き声で、私ははっと我に返った。
ここは日本、東京の病院だ。
「海斗は?」
私は身を起こそうともがくが、肩に引き裂かれるような痛みが走る。
「星野海斗はどこにいるの⁉」
女性の顔色が、さっと青ざめた。
「里奈さん……あなた、もう二週間も意識不明だったのよ……」
「海斗! 海斗に会いに行かなきゃ! 彼は怪我をしてるの!」
看護師が駆け込んできて、私をベッドに押さえつけた。
「...
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チャプター
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2. 第2章
3. 第3章
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8. 第8章
9. 第9章
10. 第10章
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