第12章 藤井愛美がチームに参加

それに――彼の研究分野……心海の鼓動が、ふいに一拍跳ねた。

松本淳太の博士課程のテーマは神経損傷の修復だったはずだ。そして父の病は、まさにその領域に属している。

もしかしたら……ようやく酒井蒼真に頼らなくていい。

心海の瞳に、小さな光が差した。

「先生?」

宮本有紗がぼんやりしている心海に気づき、そっと声をかける。

「行こう。先にオフィスへ」

心海は思考を切り上げ、産婦人科の方向へ歩き出した。

二人がオフィスの前まで来た瞬間、内側から扉が押し開けられた。

立っていたのは酒井蒼真。明らかに、心海を待っていた顔だ。

宮本有紗は酒井蒼真と心海を見比べ、空気を読んで言った。

「...

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