第25章

「借りる、ですって?」

相沢愛音は完全におかしくなって、くすりと笑った。

「恥ずかしくないの? どう考えたって奪う気満々じゃない。しかも配合を渡したら、いいところは全部そっちが持っていくんでしょ。そんな都合のいい話、あるわけないじゃない」

「わかった、わかった。じゃあ配合のことはもういいわ」

林田美菜は慌ててその話を打ち切った。

「だったらこうしましょう、愛音。あなた、今は四宮礼司さんのところに嫁いだんでしょう? 少し口を利いて、お父さんの会社に出資してもらえないかしら。今回の危機を乗り切れればそれでいいの。四宮家ほどの家なら、数千万くらい大した額じゃないでしょう」

そこまで聞い...

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