第44章

「礼司、お帰りなさい。早くごはんにしよ」

男が入ってくるのを見るなり、相沢愛音は目を細めてそう言った。

四宮礼司の眉間からふっと険しさが抜け、声音までいくらか柔らかくなる。

「愛音、ありがとう。お疲れさま」

温め直した料理を運んで食卓に並べると、二人は向かい合って夕食をとった。

「今日、家で何かあったか?」

「特には。でも、一人来たの」

相沢愛音が堀野音緒のことを口にすると、四宮礼司はわずかに眉をひそめた。

「彼女が何をしに?」

礼司も相手を快く思っていないらしい。そう見て取って、相沢愛音は口元をゆるめ、少しからかうように言う。

「さあ? 礼司に会いに来たんじゃない? だ...

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