第56章

「愛音……?」

金田耀は数秒ぽかんとしてから、目の前の相沢愛音と、あの頃、相沢お婆さんの後ろをちょこちょこ付いて歩いていた小さな女の子の姿を重ねた。

——きれいになったな。

相沢愛音はすっと立ち上がり、礼儀正しく頭を下げる。

「金田さん、お久しぶりです」

最後に会ったのは、祖母がまだ生きていた頃だ。

時間って、本当にあっという間。こめかみに混じった白髪のせいか、金田耀も少し老けたように見える。

久しぶりの再会に、金田耀はどこかぎこちない。

その空気を察した妻の穂香が、さっと間に入った。

「耀さん、じゃあ愛音さんとお話してて。私、ご飯の支度してくるね」

そう言って、穂香は台...

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