第101章

連中だ。

案の定、どれほど時間が経ったか。古川礼和がようやく重い口を開いた。

「おまえが欲しがってるものは渡す。だが――おまえは古川家の娘だ。その関係だけは、維持しろ」

それが、彼の最後の一線だった。

古川家は内側でどれだけ血を流そうと、世間に「決裂」を晒して笑いものになるのだけは避けたい。

「いいよ」古川朱那は可も不可もなく頷く。「でも、周防天華は出して。2年は帰国禁止」

その条件に、古川礼和と古川邦夫は視線を交わした。互いの目に、深い諦めが滲む。

昔なら、罵声のひとつも飛んでいたはずだ。

けれど今は違う。

朱那の背後には、いる。

「……分かった」

どれほどの沈黙のあ...

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