第108章

数人が去ったあとも、古川朱那の胸の奥に渦巻く苛立ちは、いつまで経っても鎮まらなかった。

ひとりでオフィスに戻り、執務室の椅子に腰を落として、長いこと動けずにいる。気づけば、前世で味わった数々の出来事が、勝手に脳裏へと流れ込んできた。

古川家は――生まれつき薄情で、利己的だ。

自分たちの非を認めることはない。力の弱い相手を踏みつけ、強い側の理屈で黙らせる。守るのはいつだって、自分たちの得と面子だけ。

とっくに見切っていたはずなのに。

あの醜悪な顔が、また目の前に現れた途端、感情が一気に逆流した。

腹が立つ。憎い。

かつて自分が受けた屈辱のすべてを、あいつらにも味わわせなければなら...

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