第111章

古川礼希が言い終える前に、真正面から分厚いファイルが容赦なく投げつけられた。ひゅっと額すれすれをかすめ、背後の壁に叩きつけられて弾ける。紙束がばさばさと床に散った。

「この愚か者! 誰の許可で古川グループの公式アカウントからあんなものを出した?!」

古川礼和の怒号は天井をひっくり返さんばかりだった。ずかずかと詰め寄り、悔しさと怒りがない交ぜになった目で礼希を射抜く。

「誰が権限を与えた。誰が古川朱那にちょっかい出せと言った? 古川家が今、どれだけ危うい綱の上に立ってると思ってる……わざわざ自分で崩しにいく気か?!」

唐突な爆発に、古川礼希は頭を殴られたみたいに固まった。反射で言い返す...

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