第120章

古川朱那は視線を細め、彼の手にある招待状へと落とした。

「主催は宮崎大奥様名義の慈善基金で、テーマは女性と子どもの医療・教育支援です。宮崎大奥様が帰国されてから初の晩餐会で、政財界からも顔がそろいます」

――宮崎家絡み、か。

古川朱那は受け取った招待状を指先でなぞり、印字された文面をじっと確かめた。

「宮崎家には、別の狙いがあるのかもね……」小さく呟くと、脳裏に周防天華の顔が浮かぶ。

佐野一玄は否定しなかった。

「当日は、宮崎大奥様が周防天華を義理の孫として公表するそうです。この晩餐会は――彼女を宮崎家の社交圈へ正式に紹介する場でもある」

「それで、佐野社長は私を誘うの?」古川...

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