第149章

「このクソ野郎……!」

死ね。死ねばいい。

古川朱那は太田徳次を真っすぐに睨み据えた。呼吸が浅く速くなり、体側に垂らした手が、意志とは無関係に震え出す。

胸の奥で、ぞっとする衝動が頭をもたげる。

――殺す。

こいつを殺せば、仇は討てる。心に巣食う魔も、きっとほどける。あの忌まわしい過去だって、少しずつ薄れていくはずだ。

そうすれば、あとは古川家の連中――あの雑種どもを片づけるだけ。ほかの人間に余計な神経を割かずに済む。

太田徳次は悪事の限りを尽くした。殺したって、良心の呵責なんて背負う必要はない。

殺せ。殺せ――!

その瞬間、太田徳次も彼女を煽るように、顔をぐにゃりと歪めた...

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