第41章

周防天華はカジュアルな服に着替え、若々しく華やかにまとめていた。古川朱那が階段を下りてくるのを見るなり、すぐに駆け寄ってくる。

「お姉ちゃん、朝ごはん残してあるよ」

――この瞬間、古川朱那は逆に感心してしまった。

自分のことが嫌いなくせに、それでも諦めず芝居を続ける。あの粘りは、並の人間にできるものじゃない。

「いらない」

表情ひとつ変えず、朱那は外へ出ようとする。

「待て」

背後で古川礼和が身を起こした。背の高い影が、玄関へ向かう朱那の進路を塞ぐ。

「乗馬場でトレーニングか?」

「分かってて聞くの?」

「天華も行く」礼和は淡々と言った。「あいつの役にも乗馬のシーンがある...

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