第16章

葉山欣子もこの揉み合いに加わった。佐藤翔太にしっかりと掴まれて離してもらえない佐藤七海は、この光景を見て本当に笑いたくなった。あんなに高慢ちきな佐藤翔太が、こんな場所で女と喧嘩することになるなんて想像したことがあっただろうか?自分のイメージなど一切気にせず、ただ損をしたくないという一心で。

田中恵子は葉山欣子の髪を一把掴み、叫びながら言った。「ビッチはお前だ!誰をビッチって呼んでるんだ!佐藤翔太、あたしが育てた娘がどうしたって言うんだ!ハハハ!まだ身体売らせてないだけマシだろ!感謝しろよ。いつか売春させる日が来たら、ぜひ利用してやってくださいよ。どうせお前はそういう畜生なんだからさ。佐藤翔...

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