第21章

渡辺さんは病室の外からガラス窓越しに中の艶めかしい光景を一瞥し、こっそり微笑んで感慨深げに呟いた。「若い者は本当にひねくれているね。でも、いいものだ」

病室の中で佐藤七海は自分が発狂しそうだと感じていた。彼の体を必死に押しのけようとしたが、まったく効果がなかった。

彼女の服のボタンはすでにいくつも外されていて、このままでは今度こそ確実にやられてしまう!だめ!絶対にだめ!

佐藤七海は決意を固め、思い切りこの男の下唇を噛みちぎった。すぐに血の腥い味が二人の唇の間に広がった。次の瞬間、彼女の唇にも痛みが走った。この忌々しい男も彼女の唇を噛み返したのだ!くそっ!

しかし、効果的だったようだ。...

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