第33章

高橋家の四女さんのことはあまり好きではないものの、今言ったことは理にかなっているような気がした。もし本当にこのまま部屋に戻って寝てしまったら、高橋和也は今夜また何か方法を考えて彼女を苦しめるかもしれない。

佐藤七海が返事をする前に、高橋心奈は彼女の手を引いてパーティー会場の方へ歩き始めた。「行こう行こう!この後、花火もあるみたいよ。毎年、兄の誕生日は最高に楽しいの。超ハイテンションになれるわ!あとで面白いものを見せてあげる!」

高橋心奈は振り向くとこっそり笑った。絶対に面白いものになるわ!だって佐藤七海のプレゼントを別のものにすり替えたんだから……ふふふ!

佐藤七海は仕方なくまたあの子...

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