第40章

「私は思うんだけど、私と高橋和也の間のことには関わらないでくれる方がいいわ。そんな暇があるなら、あなたの彼女にウロウロして人を刺激するのをやめさせたら?失礼だけど、いとこの彼女を奪うなんて、あまり誠実じゃないと思うわ」突然、佐藤七海が声を上げた。

鈴木洋が反論しようとした瞬間、彼女は歩き出して線香をあげに行き、鈴木洋はそこに立ち尽くしたまま、どうすることもできなかった。

彼女を奪ったという話については、鈴木洋は最初から今に至るまで濡れ衣を着せられていた。村上雪菜のあの崇高で感動的な計画のためだけに。彼自身はまったく関わるつもりはなかったのに、村上雪菜が何度も必死に頼んできたのだ。

祭祀...

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