第70章:サリーのジェムストーンネックレス

三人称視点

スティーヴンの声には緊張が滲んでいた。

「アルファと俺は、いま事故現場にいる」

エマの口調は落ち着いていて、感情の揺れは一切感じさせない。

「そっちへ行く。あなたを探しに」

クラウスの心臓がひゅっと跳ねた。

もっと彼女の声を聞いていたかったのに、次の瞬間、通話は切れた。

それでも、計り知れない喜びがクラウスを飲み込んでいく。

エマは会いに来るつもりなのだ。

そう悟った途端、考えることさえ忘れてしまった。

一方、エマは電話を切り、運転席のジャスティンへ視線を向けた。

「そこへ連れて行って」

ジャスティンの顔は心配でいっぱいだった。

「エマ、本気か? いまクラウスに会うのか」

「また...

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