第68章

数秒後、彼は大股で戻ってくると、瀬奈の前に手を差し出した。

瀬奈は数秒固まった。これは、手を繋ぎたいということだろうか?

颯はお爺さんに向かって説明する。

「お爺さん、お孫さんのお嫁さんを少しお借りしますね。お話はまた後で」

お爺さんは心の中で喜びが花開き、手を振った。

「おお、行ってこい行ってこい」

瀬奈は彼が何をしたいのか分からなかったが、お爺さんの前で彼の面子を潰すわけにもいかず、手を差し出して握らせた。

颯は少し力を込め、彼女を引っ張り起こすと、二階の寝室へと連れて行った。

部屋に入るなり、まずドアが閉められる。その音と共に、瀬奈の心臓もどきりと跳ねた。こんなにこそこ...

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