第12章 もう大丈夫だ

スローン視点

「薬は全部そろえたぞ!」

男が私の目の前まで歩み寄り、見下ろしてくる。

「さあ、助けろ。あいつが死んだら――お前も一緒だ」

乱暴に腕を掴まれ、引きずり起こされる。次の瞬間、胸を撃ち抜かれた負傷者の前へ突き飛ばされた。

選択肢なんてない。私は手術の準備をしているふりをして、時間を稼ぐしかなかった。

薬袋を開き、器具を一つずつ取り出す。アルコール綿で丁寧に拭って消毒し、手順だけは落ち着いているように見せる。段取りは乱さない。

「これは止血鉗子。こっちはメス……」

器具を並べながら、わざと専門用語を混ぜて相手の集中を散らす。

「まず抗生剤を入れて感染予防を――」

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