第39章 後ろ盾

スローン視点

私は肩をすくめ、カードをポケットへしまい直すと、彼女を冷ややかに一瞥した。

「ご自由に」

その素っ気ない態度が、ケイラの怒りに火をつけた。

――イザベルでさえ私を縛れなくなった、そう見えたのだろう。

「スローン、このクズ!」

甲高い叫びとともに、ケイラは最後の仮面を引き裂いた。怪我をしていないほうの手を振り上げ、私の頬めがけて思いきり振り下ろしてくる。

反射的に一歩引き、殴られる覚悟を決めた――のに。

来るはずの痛みは、落ちてこなかった。

斜め後ろから伸びた、よく手入れされた指先。指輪のきらめく手が、ケイラの手首を素早く、容赦なく掴み取る。

次の瞬間。

乾...

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