第40章 縁を切る

スローン視点

心臓がどくん、と跳ねた。ほとんど反射で左手を下腹に添え、守るように押さえる。

私はぎこちない笑みを作り、適当な理由で逃げた。

「最近いろいろありすぎて……体もまだ完全じゃないの。この件は……もう少し待ちたい」

アネットは察したように頷き、それ以上は追及してこなかった。乱れた私の襟元を指先で整え、拒否を許さない調子で言う。

「行くわよ。こんなところで時間を無駄にしない」

「どこへ?」

私が首を傾げると、彼女は当然のような眼差しを寄こした。

「モントクレア家の女主人が行くべき場所よ。あなたはセンスも見識も悪くない。でも外見も、それに見合うだけ整えなきゃ」

有無を言...

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