第175章 アカウントが見つかった

速水カノンの言う通り、その古典的でローテクな手法こそが、皮肉にも最も堅牢なファイアウォールとなっていた。

それから丸一日、速水カノンはあらゆる手段を講じて中継サーバーの特定を試みたが、すべて徒労に終わった。

日が傾きかけた頃、彼女はついに降参を宣言し、椅子に深く背中をあずけて脱力した。口をへの字に曲げ、速水ミオを見上げる。

「ママ、見つからない」

ハッカーの世界に足を踏み入れて以来、これほど鉄壁な相手は初めてだった。しかも、ママがこのIPアドレスに執着しているだけに、速水カノンの敗北感はひとしおだ。

「気にするな」

何も言わない速水ミオの代わりに、黒崎統夜が速水カノンの髪をくしゃ...

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