首富の妻となった妹の娘が、私の娘と「瓜二つ」なのはなぜ?

首富の妻となった妹の娘が、私の娘と「瓜二つ」なのはなぜ?

白石 · 連載中 · 434.5k 文字

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紹介

20歳の誕生日、私は双子の妹の罠に嵌められ、見知らぬ男と一夜を共にした。
その結果、実家を追い出され、街中の笑い者となり、涙ながらに海外へ逃亡したのだ。

そして5年後……
私は愛らしい娘を連れ、奪われたすべてを取り戻すために帰国した。

しかし、富豪の妻におさまっていた妹を見て、私は戦慄する。
妹の連れている娘が、私の娘とあまりにも似すぎていたからだ。

そう、妹は私のもう一人の娘を奪い、自分の子として育てていたのだ!
真実を知った双子の姉妹は、密かに結託する。

姉「どうりでこの女、生理的に無理だと思った。私のママじゃないわ!」
妹「よくも私と姉さんを引き離して、ママをいじめたわね。悪女は地獄に落ちなさい!」

天才的な双子の連携プレーで、妹が築き上げた嘘の城は一瞬にして崩れ去る。
そして、真相を知った冷徹な富豪は、私を壁際に追い詰めてこう言った。

「君は口がきけなかったのか? なぜあの時、俺に責任を取らせなかった」

チャプター 1

「ミオちゃん、ちょっと手が離せなくて。303号室の患者さんのガーゼ交換、代わりにお願いできる? 簡単な処置だから」

看護師長の声が飛んだ。

「はい、分かりました」

速水ミオは快活に応じ、きびすを返して303号室へと向かう。

その小気味よく弾む背中は、見るからに機嫌が良さそうだ。

鼻歌交じりに病室へ足を運びながら、ミオの頭の中は、今日のバイト代が入ったら念願だったオーダーメイドのブレスレットを買う計画でいっぱいだった。

自分への二十歳の誕生日プレゼントだ。

「失礼します、ガーゼの交換に参りました」

ミオは静かにカーテンを開けた。師長からは、この部屋の患者は騒音を嫌うため、くれぐれも丁重に、かつ手短に済ませるようにと釘を刺されていた。

しかし、その顔を見た瞬間、ミオは雷に打たれたような衝撃を受けた。

病床に横たわっていたのは、完璧という言葉すら陳腐に感じるほどの美貌の持ち主だった。

冷ややかで気高く、まるで創造主が丹精込めて作り上げた最高傑作のようだ。

ミオは息をするのも忘れ、我に返ってから慌ててマスクの位置を直し、努めてプロの顔を作った。

「ご協力お願いします」

男はミオを一瞥することもなく、無造作に布団を跳ね除けた。

次の瞬間、シュッという衣擦れの音と共にズボンを引き下ろす。

「えっ――!」

ミオは反射的に視線を逸らし、素っ頓狂な悲鳴を上げた。な、なんなのこの人? 露出狂か何か?

「初めての交換でもなかろうに、何を騒いでいる」

男の不機嫌そうな声が降ってくる。

ミオが恐る恐る視線を戻すと、引き締まった蜜色の太腿に長い包帯が巻かれているのが見えた。包帯は太腿の付け根にまで達している。

なんで師長さんは教えてくれなかったのよ!?

ミオは内心で頭を抱えつつ、男に不審がられる前に愛想笑いを浮かべた。

「す、すみません、あまりに急に脱がれたものですから」

ミオは彼に座るよう促し、自分はしゃがみ込んで処置の準備を始めた。

黒崎統夜は、眼前のナースちゃんを値踏みするように見下ろした。長い睫毛を瞬かせ、懸命に薬の準備をしている。

だが、彼女は肝心なことを忘れているようだ。

「先に包帯を解くのが順序じゃないか?」

黒崎統夜がゆっくりと問いかけ、その視線でミオを射抜く。

ミオはハッとして顔を上げ、慌てて謝罪した。

「も、申し訳ありません」

すぐに包帯を外しにかかるが、視線はどうしても見てはいけない場所へと吸い寄せられてしまう。

布団の端が際どい部分を隠しているものの、そのせいで余計に想像力を掻き立てられるのだ。

生まれて二十年、男性と手をつないだことすらないミオの手は小刻みに震えていた。

視線を逸らし、横目で手元を確認しながら作業を進めるが、震える小指が不運にも男の傷口に触れてしまう。

黒崎統夜の眉間に深い皺が刻まれた。こいつは怪しい。

彼はとっさにミオの手首を掴み、ドスの利いた声で詰問した。

「誰の差し金だ?」

「師長さん……?」

ミオは痛みに顔を歪め、手を引っ込めようとする。

男の目が剣呑に光り、もう片方の手がミオのマスクに伸びた。

素顔を晒される寸前、ミオは彼の手を振りほどき、脱兎のごとく病室から逃げ出した。

黒崎統夜の顔色は陰鬱そのものだった。即座にアシスタントへ連絡を入れる。

「すぐに退院の手続きをしろ」

一方、本能のままに逃げ出したミオは、人気のない廊下の隅で肩で息をしていた。心臓が早鐘を打っている。

あの人、怖すぎる。顔は見られなかったよね? ていうか、薬の交換できてないけど師長さんに怒られるかな? 今日のバイト代、大丈夫かな?

あれこれ悩み抜いた挙句、ミオは師長と顔を合わせる勇気が出ず、体調不良を理由に早退することにした。

その足で貯金を切り崩し、自分への慰めに手首飾りを購入した。

華やかなネオンが灯るS市の夜。

市内最高級のクラブ『オブリビオン』の中で、速水ミオはタイトなベストに身を包み、喧騒の中を慣れた足取りで行き来していた。

インカムからチーフの声が飛ぶ。

『最上階の101に酒を二本入れてくれ。別のバイトが飛んだから稼ぎたいって言ってたろ? こいつのバックだけで二ヶ月分の給料になるぞ』

「了解です!」

ミオは気合を入れ直し、ボトルを手に取った。

最上階はVIP専用のプライベートエリアで、下の喧騒が嘘のように静まり返っている。

ミオは礼儀正しくノックをした。数秒後、扉が開く。

「お客様、ご注文の――」

言葉を紡ぐ間もなく、強烈な力で部屋の中へと引きずり込まれた。

室内は闇に包まれており、男の顔は見えない。聞こえるのは荒い息遣いと、漂う濃厚な酒の匂いだけだ。

ミオは恐怖に駆られ、手足をバタつかせて必死に抵抗した。だが、それがかえって男の興奮を煽ってしまったようだ。

不意に唇を塞がれる。その瞬間、懐かしさと違和感が入り混じった香りがミオの鼻腔をくすぐった。

この匂い……どこかで嗅いだことがあるような?

ミオが一瞬呆けている隙に、男は蛇のように彼女に絡みついてきた。

卓越したキステクニックに、恋愛経験皆無のミオはなす術もない。背筋が痺れ、全身から力が抜けていく。

男の逞しい腕が腰を支えていなければ、その場に崩れ落ちていただろう。

「ちょっ、どこ触ってるんですか!」

ミオは身を強張らせた。男の指が太腿の間に侵入してくる。彼女は必死で抵抗した。

「離して! あなた今、酔ってますよ。ボーイを呼びますから……」

男の体温は異常なほど高い。彼はミオの両手首を片手で制圧し、太腿で彼女の脚を押し開いた。

「お前が相手すればいいだろう? 俺のテクニックは悪くないはずだ……」

その掠れた声はまるでサタンのように甘く、ミオを惑わせる。

男のキスが再び津波のように押し寄せ、ミオの思考回路は焼き切れたようだった。

無骨な指が蜜壺に侵入し、焦らすように広げていく。唇も休むことなくミオの身体を愛撫し、高い鼻梁が鎖骨から胸元へと滑り落ちる。愛蕾が震えながら硬く尖った。

下腹部からの異物感はすぐに未知の快感へと変わり、ミオは上下ともに攻め立てられて陥落寸前だ。

頭を押しのければ指がさらに深く入り込み、手を止めようとすれば唇が執拗に胸を弄る。

「女にここまで時間をかけるのは珍しいんだ。お前は例外だ」

男が指を引き抜くと、銀色の糸がとろりと引いた。彼は低く笑う。

「だいぶ感じているようだな」

「……終わった、の?」

ミオは朦朧とした意識で問いかけた。

「まさか。これからが本番だ」

その一言で、ミオの理性が現実に引き戻された。

慌てて起き上がろうとする。

「チーフが呼んでるんで、私……あっ!」

艶めかしい嬌声が喉から漏れた。自分の声とは信じられない。

男が何の前触れもなく貫いてきたのだ。しかも、その凶器はさらに一回り大きくなったように感じる。

男は低く唸り、爆発しそうな衝動を抑え込んだ。

「じらしプレイか? 悪くない。たっぷりと可愛がってやる」

腰を引いた男が、勢いよく最奥まで突き上げる。

ミオは瞬時に絶頂へと達し、太腿で男の腰を締め上げながら激しく痙攣した。

脳天を突き抜けるような快感が全身を走る。

愛液が男の剛直を濡らし、彼は快楽に喘ぎながらも、最深部を抉るように腰を回した。

「体力は温存しておけ。夜はまだ長い」

その言葉通り、行為は朝まで続いた。

午前五時。喉の渇きで目を覚ましたミオは、寝ぼけ眼で水を探そうと手を伸ばし――逞しい胸板に触れた。

不思議そうに二、三度撫でてみて、ハッと覚醒する。

恐怖に駆られた彼女は、適当に服を拾い集め、スマホを掴んで逃げるように部屋を後にした。

午前六時。

黒崎統夜は微睡みの中で目を覚ました。太腿の付け根に走る鈍い痛みが意識を鮮明にする。

隣の冷え切ったシーツと散乱した痕跡を見て、彼の表情は修羅のごとく凍りついた。即座にアシスタントへ電話をかける。

「ある人物を特定しろ」

しばらくして、アシスタントからの報告が入る。

『顔の半分を隠していたため特定は困難ですが、彼女は薬局に立ち寄っています』

「何のために?」

『……HIVの予防薬を購入したようです』

黒崎統夜は一瞬絶句し、次いで冷ややかな笑みを浮かべた。

「いい度胸だ。地の果てまで追いかけてでも探し出せ!」

電話を切った彼の手が、シーツの下にある硬い感触を捉えた。

取り出してみると、それは趣味の良いブレスレットだった。

彼はそれをきつく握りしめる。見つけ出したら、ただでは済まさない――。

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