第9章 反撃
魔力が指先に凝縮される。エラは素早く魔法の杖を振るい、紺碧の魔力障壁をノックスの周囲に展開した。
「シャドウインパクト!」
ノックスが低く吼え、その漆黒の体は一本の矢となって翡翠鳥へと射出される。竜の爪が、不吉な紫黒の光を放った。
翡翠鳥は翠色の翼を広げて辛うじて身をかわすが、ノックスの爪がその翼を深く切り裂く。
「グァッ!」
彼は短く苦痛の叫びを上げ、その瞳の赤い光は一層、血の色を濃くした。
「混血の雑種風情が、この純血の私に抗えると思うな!」
翡翠鳥は憎悪に満ちた冷笑を浮かべながら、空中で優雅に旋回する。
その瞬間、ノックスの姿が掻き消えた。再びその影が現れた...
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チャプター
1. 第1章 運命を交換する
2. 第2章 前世の痛み
3. 第3章 暗影龍と主の契約
4. 第4章 暗影龍の嫉妬
5. 第5章 魔力と陰謀

6. 第6章 翡翠鳥の跡

7. 第7章 異変の影

8. 第8章 真相の暴露

9. 第9章 反撃

10. 第10章 母のお願い

11. 第11章 新しい章


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