第17話

エイヴァはVIPスイートから肉体的にも精神的にも疲れ果てた様子でよろめき出た。だが、彼女は約一万ドル金持ちになっていたことは確かだった。

彼女はたった一晩で、グリーンライトクラブで働き、暮らしてきた三ヶ月半の間に稼いだ金額以上を手にしていた。しかも、彼女のことを好きでもないと言っていた一群の野郎どもからだ。

エイヴァはため息をつき、立ち止まってヒールを脱いだ。壁に寄りかかり、痛む足の裏をさすりながら、突然涙が溢れそうになる衝動と戦った。誇りと失望が奇妙に入り混じり、笑いたいような泣きたいような矛盾した感情で満たされていた。

結局のところ、彼女は自分が単なる歯車であるシステムを、マダム・ベ...

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