第15章 彼女を信じる

見物人のざわめきが、またしても爆発した。

「うそ……隠し子までいるの?」

「キモすぎ……レイプされて子ども産むとか……」

「橋本恵理、度胸ありすぎでしょ。それでも抱くんだ?」

「今井優奈、口を裂いてやる!」

橋本恵理は怒りに爆ぜ、今井心晴を放り出すと、そのまま殴りかかろうと前へ出た。

「恵理」

ずっと沈黙していた今井心晴が、すっと手を伸ばし、橋本恵理の手首をつかんだ。

振り返った橋本恵理の目に映ったのは、赤く滲んでいるのに、異様なほど冷静な瞳。

「手、汚さないで」

今井心晴は橋本恵理の背後からゆっくり歩み出る。まるでゴミでも見るような視線を浴びても、まるで気にしない。ひや...

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