第34章 不運

今井茂雄は露骨に顔をしかめ、今井心晴を睨みつけた。

「帰ってきた途端、姉ちゃんと俊哉を呪うなんて……お前、どれだけ性根が腐ってるんだ!」

「お父さん! 心晴を責めないで」

今井優奈が間髪入れずに割って入り、わざとらしく古川俊哉の胸に身を寄せる。

「心晴は……たぶん、新車がうらやましいだけだと思うの。これ、ただの足なんだから。心晴が触りたいなら触ってもいいよ。汚いなんて思わないし」

「触るな触るな! 400万以上する車だぞ! 汚されたら、あいつに弁償できるのか!」

今井茂雄は大きく手を振り、心晴の鼻先を指さして怒鳴りつけた。

「さっさとそのボロを持って出てけ! 目障りなんだよ! ...

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