第50章 尻軽女

そのときだった。

「ウーッ! ウーッ!」

耳をつんざくサイレンが、遠くから一気に迫ってくる。あっという間に別荘は包囲された。

次の瞬間、正門がバンッと激しく打ち破られる。

「動くな! 警察だ!」

完全武装の特殊部隊が、防弾盾と短機関銃を構えて雪崩れ込んできた。

その後ろには、血相を変えた今井茂雄と今井洋子、そして顔面を蒼白にした古川俊哉の姿。

どうやら、例の匿名の密告状を受け取り、さらに携帯の位置情報を追ってここへ辿り着いたらしい。

だが、彼らが中へ踏み込んで目にした光景は、あまりにも常軌を逸していた。

全員が、その場で硬直する。

リビングの中央。

服は乱れ、全身ずぶ濡...

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