第7章 お返しのゴキブリ

今井家の別荘の屋根を吹き飛ばしかねないほど、悲鳴が響き渡った。

今井優奈がベッドから跳ね起き、スカートの裾をよじ登ってくるゴキブリを狂ったように叩き落とす。貼っていたパックは剥がれ落ち、彼女は転げるように部屋を飛び出した。

「た、助けて! ゴキブリ! ゴキブリがいる! いっぱい! ママ、助けてぇ!」

髪はぐしゃぐしゃ、顔は半泣きのまま、優奈は一階のリビングへ駆け込んだ。しかも身体には、まだうごうごと蠢くゴキブリが二匹も張り付いている。

「優奈! どうしたの、その姿!」

お茶を飲んでいた今井洋子と今井茂雄は飛び上がり、優奈の惨状を見て顔色を失った。

「ゴキブリ……私の部屋、ゴキブリ...

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