第41章

 夏川勝也は息を呑んだ。「あいつが、そんなこと……」

「音子がどこに金を使ったのか、こっちで洗い出す。明細も、被害に遭った人のリストもまとめさせる。揃い次第、本人に謝らせて返金させるわ」

 今度の夏川勝也は、いつものような身びいきの言葉を口にしなかった。頭がぼうっとしたまま書斎を出ていき、脳内はぐちゃぐちゃだ。

 夏川音子が、いつからあんな浪費をするようになった?

 勝也の記憶にいるのは、後ろをちょこちょこ付いてきて「勝也兄さん」と呼んでいた、あの子のはずなのに。いつの間に、こんなふうになってしまったのか。

 その頃、鈴鹿柚葉はすでに夏川家を車で出ていた。

 大通りに合流したとこ...

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