第51章

山瀬美玖はこらえきれず、くすっと笑った。

「でしょ? あの二人、昔からああなのよ。会えば噛みついて、どっちも相手が気に入らないの。放っておきなさい」

鈴鹿柚葉もつられて笑う。

「でも、仲はいいですよね」

「そうそう。子どもの頃から取っ組み合いが当たり前になっちゃってるのよ」

 鈴鹿柚葉はとうとう吹き出してしまった。

 四十分後。高級車が次々とベラ・ヴィスタホテルの正面玄関へ滑り込んでいった。

 最上階のバンケットは眩いほどの光に満ち、天井から垂れるシャンデリアが会場を昼のように照らしている。海外から夜通し空輸された色とりどりの花が一面に飾られ、甘い香りが鼻先をくすぐった。

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