第60章

 伊能黎真が冷たく鼻で笑う。

「鈴鹿星乃が金払ってアカウント買ったんだ。君の評判を潰すつもりでな……」

 鈴鹿柚葉は眉をわずかに上げただけで、驚きもしなかった。

 疑っていた相手は数えるほど。まさか、と思う名前がそのまま当たっただけだ。

「星乃は私が片をつける」

「おう。手が足りなきゃ言えよ」

 通話を切ると、伊能黎真は調べ上げた証拠をひとまとめにして送ってきた。

 鈴鹿柚葉は教室に着くなり、机に鞄を置いてスマホを開く。送られてきたデータを下へ下へと流し見し、要点だけを拾い上げた。

 証拠を整理し、ネット掲示板にログイン。淡々とスレッドを立て、偽造スクショの鑑定結果と、振込の...

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