第12章 専属の変態的な要求

続けざまに「ドンッ」と腹の底に響く鈍い音がして、会議室の両側にある金属の扉が同時に左右へ滑った。

なだれ込んできたのは、数十名の武装警備員。

統一された黒のタクティカルスーツ。防暴ヘルメット。黒いタクティカルマスクで顔面を覆い、覗いているのは冷たい目だけだ。防弾ベストには金属製の装備がぎっしりと吊られ、重いブーツが金属床を叩くたび「ザッ、ザッ」と揃った足音が鳴る。

阿部奈々は反射的に肩をすくめた。危険を嗅ぎつけたロップイヤーみたいに、椅子の背へ張りつき、身を縮める。

「……くそっ」モニカが隣で声を落として悪態をつき、阿部奈々の氷みたいに冷たい手をぎゅっと掴んだ。

モニカの掌も汗でぐ...

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