第14章 三メートルの鎖?

白衣の男は分厚いレンズの眼鏡を外すと、死人を見るみたいな憐れみの視線で彼女を見下ろした。

「彼は、絶対的な物理的拘束を要求している」

男は引き出しを開け、銀色の金属製アンクレットを取り出すと、ステンレスの机に叩きつけた。ガン、と鈍い音。

「病院側に条件を突きつけてきた。3メートルの電子センサー式チェーンを用意しろ。片方は奴の足首、もう片方は――お前の足首に、確実に繋げ」

阿部奈々は固まった。

3メートル?

電子チェーン?!

条件って、どんな冗談だ。これじゃズボンのベルトに繋がれたペットじゃないか。

「それだけじゃない。毎晩、同じベッドで寝ろとも言っている。鎮静剤は一切拒否だ。...

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