第18章 Fエリア

監視塔はそう遠くない。いくつもそびえ立つ塔の暗がりから、重機関銃の黒い銃口が冷たく下を睨みつけていた。

眩いサーチライトの光柱が、狂った触手みたいに灰色の空を切り裂き、地面の隅々まで舐め回す。隠れる場所なんて、最初から存在しない。

少女たちは屠殺場に放り込まれた豚の群れみたいに、警備員に特殊警棒で追い立てられ、だだっ広い空き地へと押し込められた。

迷彩塗装の軍用輸送トラックが数台、そこに待機している。エンジンは獣の唸り声。排気管からは鼻を刺す黒煙がぼわっと噴き出した。

「乗れ! 全員乗れ! 順番に並べ!」

阿部奈々は群れの中で肩をすくめ、小さな顔を真っ青にして、凶悪な武装員たちを呆...

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