第20章 トップクラスの狂人登場

「カチャン、カチャン、カチャン」

背後で三つ。骨の髄まで冷える機械式の施錠音が重なって鳴り、彼女がこの世界で持っていた最後の逃げ道は、完全に断ち切られた。

阿部奈々はその場で硬直した。両脚に鉛を流し込まれたみたいで、半歩も動けない。

この部屋に音に反応する爆弾でも仕掛けられていたら、自分の心臓の音だけで建物ごと吹き飛ぶんじゃないか。そんな馬鹿げた想像が、本気で頭をよぎる。

奈々は、恐怖で固く閉じていた大きな目を無理やりこじ開け、『専用病室』と呼ばれる場所を見渡した。

広い。

それどころか、妙に豪奢だ。

壁も床も、淡い灰色の柔らかな緩衝材で覆われていて、角という角が丸く処理されて...

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