第38章 あれは彼女の命だ!

「全員、注意。朝食の時間です。各区の患者および観測員は、順に食堂へ向かってください」

「モニカ! 起きて!」阿部奈々は隣で大いびきをかいている少女の肩を思いきり揺さぶった。

モニカは目をこすりながら上体を起こし、壁の時計を見た瞬間、顔色を変える。次の瞬間にはベッドから転げ落ちていた。

「うそでしょ、寝過ごした! 看護師長、遅刻したら減給って言ってた!」

減給――その一言で、阿部奈々の脳みそは一気に覚醒した。

それは命綱だ。

裸足のまま浴室に駆け込み、蛇口をひねる。氷みたいな水を両手ですくい、ばしゃばしゃと顔に叩きつけた。

洗面台脇の棚を開け、あのチューブを掴む。コンシーラー。頬...

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