第12章 中古品を拾うのが好き

千崎謙人は考えれば考えるほど腹が立ち、顔色はどす黒く沈んで、今にも雫が垂れそうだった。

栗原舞歌に電話して問い詰めることもできない。江藤乃唯にも、どう聞けばいいのか分からない。聞いた先で――自分が望まない答えを突きつけられるのが怖かった。

まるで、解のない難題。

「俺が……何を間違えたっていうんだ!」

バンッ、と机を叩いたかと思うと、長い腕で薙ぎ払う。書類が一斉に床へ落ち、ぱたぱた、がしゃがしゃと耳障りな音が室内に弾けた。

怒号は、天井を剥がさんばかり。

物音を聞きつけた秘書が慌てて飛び込んでくる。床一面の惨状と、千崎謙人の陰りきった目を見た瞬間、息を呑んで固まった。

「せ、千...

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