第124章 ついに彼女を抱きしめられた

ほかの出来事がどれだけ積み重なろうと、それは栗原舞歌の心を少しずつ灰にしていっただけだ。

だが――子どもを失ったことは、彼女を完全な絶望へ突き落とした。

本来なら両親に愛され、幸せを授かってこの世に生まれてくるはずだった命。それを、その両親の手で殺してしまったのだから……。

「血……すごい量の血が、下から溢れてくるの。温かかったものが、だんだん冷たくなっていく……あの感覚、あなたには一生わからない」

栗原舞歌は焦点の合わない目で前を見つめ、独り言のように呟いた。意識は、あの絶望の夜へ引きずり戻されていく……。

「内臓をえぐり取られたみたいだった。いっしょに持っていかれたのは、私の子...

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