第137章 必ず阻止する

流川瑛介はすぐには答えなかった。ハンドルを握る手の甲にうっすらと血管が浮き、何度も背後へ視線を走らせてから、ようやく低い声で告げる。

「尾けられてる」

栗原舞歌は一瞬きょとんとして、すぐに力の抜けたため息をついた。何かと思えば、という顔だ。

「心配しなくていいよ。きっと千崎謙人で――」

「違う」

舞歌が言い切る前に、瑛介が短く否定した。

栗原舞歌ははっと息を呑み、表情が固まる。

千崎謙人じゃない? そんなはず――。

本当は分かっている。千崎謙人が昨日の一言で大人しく引き下がるはずがない。彼はずっと、遠巻きにこちらを見張るように、舞歌の周囲をうろついていた。

気持ち悪い。けれ...

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